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船橋邸宅論 第三回01
船橋で着目したい、利便と落ち着きが調和した駅近・住居系地域。 三井不動産レジデンシャル株式会社
        千葉支店 事業室 南波 泰舟 三井不動産レジデンシャル株式会社 千葉支店 事業室 南波 泰舟

―――船橋市の住宅供給は、現在どのような状況なのでしょうか? やはり、千葉県内でも上位に入るのだと思うのですが。

千葉県のホームページによると、平成27年上半期に船橋市で着工された新設住宅は2,246戸。これは県内では千葉市に次いで第2位の数です(※1)。ちなみに、千葉県が都道府県別で、東京都、神奈川県、大阪府、愛知県、埼玉県に次いで第6位となっていることから見ても、船橋市は新しい住宅が多く供給されている地域といえます。また、船橋市には現在約62,000戸の分譲マンションがあり、市では重要な居住形態の1つとして定着しつつあるとの認識を示しています(※2)。

―――船橋駅の周辺や総武線の沿線は、やはり人気エリアだと思うのですが、住宅地としてはどうなのでしょうか?

ニーズが高いのは、やはり船橋駅を最寄りとするエリアになりますが、駅周辺は商業エリアが多くを占めていて、徒歩圏で閑静な住宅地を探すのは難しいのではないでしょうか。同様の傾向は、船橋駅以外の総武線沿線にもあり、周辺が商業エリアになっている駅が多くみられます。しかし、駅のすぐそばから住宅地が広がっているケースもないわけではありません。例えば総武線の東船橋駅は、駅周辺を住居系地域が囲んでいます。船橋駅周辺の利便や総武線のアクセスを享受しながら閑静な生活をおくることができるエリアです。
三井不動産レジデンシャル株式会社 千葉支店 事業室 南波 泰舟 ―――船橋市で住まいを選ぶときに注目したいポイントはありますか?

物件そのものが住居系地域に建っていても、隣接したエリアが商業地域や工業地域ですと、日照や眺望に影響を及ぼすような大きな建築物が近隣にできることも考えられます。その意味でも住居系地域が駅周辺から大きく広がっている東船橋駅のようなエリアは注目したいところです。また、船橋市は大まかに国道14号線を境にして北側が下総台地、南側が東京湾に面した低地です。つまり、南面に開けた高台の立地を選べる可能性があるわけです。船橋市で住まいを選ぶ際は、ぜひ気に留めてほしいポイントです。

※1 参考資料:千葉県ホームページ「千葉県内における平成27年上半期の建築着工の状況について」

※2 参考資料:船橋市ホームページ「船橋市分譲マンション台帳」

駅近×閑静が両立できる船橋
02 「邸宅」と呼ぶにふさわしいマンションの価値とは何かを考える。 三井不動産レジデンシャル株式会社 千葉支店 事業室 井狩 青太
三井不動産レジデンシャル株式会社 千葉支店 事業室 井狩 青太

―――「邸宅を考えるとき、資産的な価値というのは無視できないと思います。価値が下がりにくいマンションに求められる資質とは何でしょうか?

一般に価値が下がりにくいマンションの条件として、まず挙げられるのは駅が近いことです。徒歩10分以内といわれます。これは交通だけではなく、日常的な生活利便全般にリンクしてくる条件です。また、災害のリスクが少ないことも重要です。高台のいわゆる山の手に歴史ある住宅地が多い背景には、水害のリスクが低く、地盤もしっかりしていたことがあります。さらに、こうした古くからの住宅地というのは、新たに開発できる土地も少ないですから、それが価値の維持につながるという相乗的な側面もあります。



―――高台の住宅地というのは、「邸宅の立地としてはポイントといえそうですね。

船橋市でも、高台の土地には長い歴史があります。市内には東中山台遺跡群や夏見台遺跡、宮本台遺跡群などの遺跡があり、現在も発掘調査が進められていますが、名前からもおわかりのようにいずれも台地に位置しています。こうした遺跡は、縄文時代なら縄文時代だけというわけではなく、中世まで幅広い年代の遺跡が集積している場合が多く、東船橋駅を中心に広がる宮本台遺跡群はその一例です(※1)。あの界隈は、作家の太宰治も住んだことがある古くからの住宅地で、船橋大神宮なども近く、現在も落ち着いた雰囲気です。

―――立地条件以外では、どのようなポイントがあるとお考えになりますか?

私は歴史ある住宅地に建っているということだけではなく、その地の景観や住環境を守るという責任を果たすことも必要だと考えます。これは自らの評価を高めることにもつながります。山の手の住宅地では、深い緑に包まれた屋敷が、建物を誇示することなく、落ち着いた景観と情趣を作りだしているケースがあります。このような奥行き、奥ゆかしさは、日本の美学といえるかもしれません。そうした配慮は、屋敷の門から家屋へと至るように長く奥行きのあるアプローチを設えるなど、マンション建築でも可能ですし、大切です。美学を受け継いでいることもまた「邸宅」の条件ではないでしょうか。

※1 参考資料:船橋市ホームページ「埋蔵文化財調査事務局 発掘情報」

良き街に良き邸宅を
船橋邸宅論 第二回01
新たな段階を迎えた「船橋市」の住。そこで今こそ提案したいもの。株式会社 榊頼彦建築事務所 一級建築士 榊 頼彦株式会社 榊頼彦建築事務所 一級建築士 榊 頼彦

―――建築家として、船橋市にはどのような印象をお持ちですか? また、この地域ならではの住宅の傾向はあるのでしょうか?

船橋市は、基本的に都心通勤圏のベッドタウンという要素が大きいエリアですが、東部や北部などの内陸側は戸建て住宅を中心とした郊外らしい風景が広がり、総武線や京成本線が走る南部にはマンションが多い印象です。しかし、南部であっても一極集中的な高効率な建物というのは、船橋駅周辺など、意外と限られています。そうした場所の開発は終わりつつあり、行政は近年新しい地区計画を次々と策定しています。その点で船橋市は今、過渡期にあるといえるのではないでしょうか。

―――行政としても次のステップを考えているわけですね。これからの船橋市にはどのような住宅がふさわしいとお考えですか?

このタイミングで次世代を担う住まいの在り方を考えることは大切だと思います。新船橋駅周辺を見ても分かる通り、開発の舞台は船橋駅周辺のような中心市街地から、その近郊へと移っています。しかし、どこにでもある大規模・高効率な開発で街づくりを考えることがどの場所にもふさわしいとは限りません。これからは、それぞれの街の個性に合った新しい居住の在り方を考える必要があると思います。船橋市は、市街地から離れた地域でも高いポテンシャルと様々な可能性を持っています。そこにしかない個性を持った、開発を目指すことで、普遍的な価値を生み出せるエリアだと考えています。
株式会社 榊頼彦建築事務所 一級建築士 榊 頼彦

―――今後、船橋市で住まいづくりに携わっていく場合、どのような提案をしていきたいとお考えになりますか?

船橋市には、子育て環境や豊かな緑といった要素は揃っています。ですから、その土地の住環境に不足しているものを提案していきたいと考えています。例えば、帰宅した時に非日常的な雰囲気や安らぎを感じられるエントランス空間があったり、休日には街に出かけるだけではなく、建物や敷地の中に家族で寛げる場所があるのもいいと考えています。今までそこになかった「質の高い居住環境」をご提案し、地域の魅力を生かしながら、新らたな住まいの選択となる「邸宅」づくりを追求していきたいと考えています。
船橋で磨く次世代の居住環境
船橋邸宅論 第一回01
住みたい街として注目度の高い「船橋市」。その人気の理由とは三井不動産レジデンシャル株式会社 千葉支店 事業室 柳田 将人三井不動産レジデンシャル株式会社 千葉支店 事業室 柳田 将人

―――船橋市は「住みたい街」として大変人気があるようですね。人気の理由は何なのでしょう。

確かに船橋市は、各種調査を見ても「住みたい街」として人気が高く(※1)、県内ではトップクラス。関東全域でも東京23区を除くと、かなり上位にランキングされています。多くの皆さんが理由として挙げるのは、やはり交通アクセスですね。県内でも都心寄りに位置していることに加えて、市内にはJRの3路線をはじめ、実に9路線が走り、35駅が点在(※2)しています。市内を移動しやすいことはもちろん、都心へのルートが非常に多彩です。

―――商業施設も充実していますね。「ららぽーとTOKYO-BAY」や「IKEA」などは、他のエリアの人も知っています。

港があり、成田山参詣の宿場町(※3)でもあった船橋は、歴史的にも商業が盛んな土地でした。戦後は、戦災をまぬがれた市街地に物資が集まり、「日本の上海」と呼ばれた時期もあった(※4)そうです。お買い物の便利さは、いわば船橋の伝統ともいえるものです。また、「ららぽーとTOKYO-BAY」(※5)は、日本のショッピングモールの先駆け(※6)といえますが、現在もその存在感は変わっていません。船橋は常に時代のニーズを捉え、進化している商圏です。
三井不動産レジデンシャル株式会社 千葉支店 事業室 柳田 将人

―――人気の船橋市ですが、市内でおすすめするとしたら、どこでしょう。やはり中心市街に近いところですか?。

私は、船橋には「船橋生活圏」とも呼ぶべきエリアが形成されていると考えています。鉄道網が非常にこまやかに張り巡らされていますから、必ずしも中心街だけにアドバンテージがあるわけでない。繁華街の喧噪とは一線を画した閑静な街に住まいを構えながら都市を使いこなす。利便性を享受するために落ち着きやゆとりを犠牲にすることなく、住空間を「邸宅」として仕立てられる。船橋ならではの魅力なのではないでしょうか。
「船橋生活圏」という価値観
02「船橋市」の住宅地に見られる独自の景観。その魅力を探る。東武鉄道株式会社 生活サービス創造本部 住環境開発部 尾形 浩
東武鉄道株式会社 生活サービス創造本部 住環境開発部 尾形 浩

―――県内第2位の人口を誇る船橋市(※1)ですが、住宅地の街並みには何か特徴がみられるとお考えですか?

船橋市は鉄道網が非常に発達した街ですが、ターミナル駅を除くと、多くの場合、駅の近くに落ち着きのある住宅地が広がっています。集合住宅が密集することもなく、駅のすぐそばに低層の一戸建てが建ち並ぶ光景も珍しくありません。そういった街では、駅前にスーパーなどの暮らしに密着した店舗などはありますが、繁華街があることは少なく、とても落ち着いた雰囲気です。駅に近いのに閑静というのは、船橋市内の住宅地の特徴だと思います。
―――先日、市内のある街へ行きましたが、道が平坦で明るく開放感がある街並みが印象的でした。

船橋市の標高は沿岸部の約0mから最高約32mの内陸部までの差があるのですが、内陸の中央部には台地があります。実はこの台地が広く(※2)、狭いエリアで見ると平坦な場所が多いのです。ですから、高台でありながら駅までのアプローチがフラットという恵まれた立地も見られます。街に開放感が感じられるのはそのためではないでしょうか。自転車やベビーカーでの移動もラクですし、船橋市の住みやすさの大きな要素だと思いますね。

―――船橋市の住宅地は、住まいづくりに理想的な条件が揃っているといえそうですね。

駅に近い立地は便利な反面、集積化が進んで高い建物が並ぶなど、快適な住空間を実現するのが難しい傾向があります。都心アクセスに恵まれていればなおさらです。ところが、船橋市ではそのような傾向をまぬがれている街が数多くあります。駅の近くでありながら、採光や通風に優れ、伸びやかな眺望も期待できる住まいづくりができます。これを活かさない手はありませんし、船橋市ならではの快適性が提案できるのではないでしょうか。

※1 参考資料:千葉県ホームページ「市区町村別人口と世帯(最新)」

※2 参考資料:船橋市環境基本計画(第2章-船橋市の地域特性)

船橋、そこは平穏なる住宅地
新しいライフスタイル提案を可能にする「船橋市」のポテンシャル。三井不動産レジデンシャル株式会社 千葉支店 事業室 小笠原 伸行03
三井不動産レジデンシャル株式会社 千葉支店 事業室 小笠原 伸行三井不動産レジデンシャル株式会社 千葉支店 事業室 小笠原 伸行

―――居住エリアとして人気が高く、実際に多くの人口を擁している船橋市ですがどのような住民が多いのでしょう。

船橋市の人口は平成27年8月1日現在で62万人を超えています(※1)。これは千葉県内では第2位(※2)、中核市としては全国一(※3)です。年齢別の人口では40台前半をピークに30~40台の方々が多く見られます。いわゆる子育て世代の方々です。ショッピングセンターなどに活気が見られるのもそのためではないでしょうか。船橋市では平成23年11月に将来人口の推計を発表していますが、今後も増加基調が続くことを想定しています。

―――実際の住環境や日々の住み心地にはどのような傾向があると思われますか?

現在のような都市に成長したのは、高度成長期からベッドタウンとしての役割を果たしてきたからです。昭和35年完成の前原団地を皮切りに多くの団地が人々を受け入れてきました。なので、街の利便にも成熟した印象がありますし、教育施設も身近に整っています。団地というと高齢化が話題になることが少なくありませんが、船橋市の全域では若い世代が多く、多彩なライフスタイルが共存しているのが魅力かもしれません。

―――これからの船橋市では、どんな住まいが、求められ、またふさわしいと思われますか?

船橋市で住まいをご提案するなら、やはり主役はファミリーということになるでしょう。でも、船橋市の住宅地には、ただの便利さだけでは語りきれない、落ち着きや開放感といった「資質」があると思うのです。
三井不動産レジデンシャル株式会社 千葉支店 事業室 小笠原 伸行
これを活かして、船橋市に住まうことの満足感をさらに高めるような住空間が登場するのは自然なことだと思います。
ファミリーの方々を主役にしながら、ワンランクアップの「邸宅」を目指す。船橋市なら可能だと思います。

※1 参考資料:船橋市ホームページ「人口統計資料(住民基本台帳人口)」

※2 参考資料:千葉県ホームページ「市区町村別人口と世帯(最新)」

※3 参考資料:総務省ホームページ「地方自治制度(地方公共団体の区分)」

船橋だから描ける「邸宅」の姿
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